「少額から不動産投資を始めたい」と考えている方におすすめなのが、不動産投資信託（REIT）です。株式のように手軽に売買でき、安定した分配金も期待できることから、近年注目を集めています。
この記事では、不動産投資信託の仕組み、メリット・デメリット、選び方のポイントまで、初心者にもわかりやすく解説します。
不動産投資信託（REIT）とは？
REIT（Real Estate Investment Trust）とは、投資家から集めた資金で不動産に投資し、その運用益を分配する金融商品です。
日本では「J-REIT（ジェイリート）」と呼ばれ、東京証券取引所に上場しており、株式と同じように取引が可能です。
主な投資対象
- オフィスビル
- 商業施設
- 住宅（マンション）
- ホテル
- 物流施設（倉庫・配送センターなど）
不動産投資信託（REIT）のメリット
1. 少額から投資できる
REITなら、数万円から不動産投資をスタートできます。高額な物件購入が不要なため、初心者でも始めやすいのが魅力です。
2. 安定的な分配金収入
REITは収益の90%以上を分配することが法律で義務づけられており、高い分配金利回り（4〜6％程度）が期待できます。
3. 分散投資ができる
1銘柄でも複数の不動産に分散投資しているため、空室リスクやエリア依存リスクが軽減されます。
4. 流動性が高い
株式と同様に市場で売買できるため、必要なときに現金化しやすいという特徴があります。
不動産投資信託（REIT）のデメリット・リスク
1. 市場変動の影響を受ける
REITは証券取引所で取引されているため、景気や金利、投資家心理などによって価格が変動します。
2. 元本保証はない
REITは投資商品のため、元本割れのリスクもあります。
3. 金利上昇に弱い
REITは不動産購入に借入金を活用しているため、金利上昇が収益を圧迫する可能性があります。
不動産投資信託（REIT）の選び方
1. 不動産の種類を比較
- オフィス型：景気変動に影響されやすいが大型案件が多い
- 住宅型：比較的安定しやすい
- 物流型：EC拡大とともに注目される分野
- ホテル型：観光・インバウンド需要に依存
2. 分配金の安定性をチェック
利回りの高さだけでなく、安定した分配実績があるかを確認しましょう。
3. 運用会社の実績・信頼性
運用会社の過去のパフォーマンスやIR資料などをチェックし、信頼できるかどうかを見極めましょう。
不動産投資信託（REIT）と株式投資の違い
REITと株式投資はどちらも取引所で売買できますが、収益源や配当方針、値動きの性質などに違いがあります。
| 比較項目 | REIT（不動産投資信託） | 株式 |
|---|---|---|
| 主な収益 | 不動産の賃料収入 | 企業の利益・成長 |
| 配当性向 | 90%以上（法的義務） | 企業方針による |
| 値動き | 比較的安定 | 業績・ニュースで変動大 |
| 投資先 | 実物不動産 | 企業の事業 |
| メリット | 安定収入・高配当 | 成長性・値上がり益 |
インカムゲイン重視ならREIT、キャピタルゲイン狙いなら株式投資がおすすめです。
不動産投資信託（REIT）の分配金はどのくらいもらえるの？
J-REITの平均分配金利回りは4〜6％程度。安定した収益を得たい投資家に適した商品です。
シミュレーション例
年利5%のREITに100万円投資すると、年間約5万円の分配金（税引前）が見込まれます。
注意点
- 市況や物件の稼働状況により分配金は変動
- 源泉徴収税率：20.315%
- 非課税で運用したいならNISA口座の活用が効果的
まとめ｜不動産投資信託（REIT）は手軽に始められる選択肢の一つ
不動産投資信託（REIT）は、手軽かつ分散された不動産投資として初心者におすすめの資産運用方法です。
安定的な配当収入を得たい方、長期資産形成を目指す方にとって、REITは魅力的な投資対象です。ぜひポートフォリオに取り入れてみてください。