FX(外国為替証拠金取引)を始めようとすると、「スワップポイント」という言葉に出会うことがあります。聞き慣れない用語ですが、上手に活用すれば利益を積み上げるチャンスにもなります。本記事では、スワップポイントの基礎知識から実際の活用法までを分かりやすく解説します。
スワップポイントとは?
スワップポイントとは、異なる通貨の金利差によって生じる利益またはコストのことを指します。FXでは2つの通貨を組み合わせて取引しますが、それぞれの通貨には政策金利(基準金利)が設定されています。
たとえば、高金利の通貨を買って、低金利の通貨を売るというポジションを保有していると、その金利差に応じたスワップポイントが毎日付与されることになります。逆に、低金利通貨を買って高金利通貨を売ると、スワップポイントを支払うことになります。
スワップポイントの具体例
たとえば「トルコリラ/円(TRY/JPY)」のような通貨ペアでは、トルコの政策金利が高く、日本の政策金利が低いため、買いポジションを保有するとスワップポイントが得られる場合が多いです。
一方、「円/米ドル(JPY/USD)」の売りポジションを保有していると、金利差によってスワップコスト(マイナススワップ)が発生することがあります。
スワップポイントの確認方法
各FX会社は、自社の取引システム内や公式ウェブサイトでスワップポイントを日々公表しています。ただし、スワップポイントの額は日によって変動するため、必ず最新の情報を確認することが重要です。
また、FX会社によってはスワップポイントに大きな差があるため、長期保有を考えている場合は比較検討が欠かせません。
スワップポイントの運用法
1. 長期投資で利益を積み上げる
スワップポイントは、ポジションを保有している限り毎日発生します。高金利通貨の買いポジションを長期間持つことで、スワップポイントを“毎日受け取る利息”のように活用できます。
2. ポジション調整の判断材料にする
スワップポイントは通貨の金利差を反映しているため、政策金利の変動を予測するためのヒントにもなります。金利動向を読みながら、戦略を柔軟に見直すことも有効です。
3. マイナススワップに注意する
取引の方向や通貨ペアによっては、スワップポイントがマイナスになるケースも多くあります。短期トレードではあまり影響しないかもしれませんが、長期保有の場合はコストとして無視できません。
注意点とリスク
- スワップポイントは確定利益ではない
日々変動し、政策金利の変更などで大きく変わることがあります。 - 為替変動リスクとセットで考える必要がある
スワップで利益が出ても、為替差損でトータルマイナスになる可能性もあります。 - FX会社ごとのルールに注意
ポジションの受け渡しやスワップ付与のタイミングは業者によって異なります。
まとめ
スワップポイントは、FXにおける重要な収益要素の一つです。特に中長期投資を考える場合、金利差を意識した通貨選びやポジション管理がカギとなります。ただし、スワップだけに頼るのではなく、為替の変動やリスクも踏まえてバランスの良い運用を心がけましょう。
興味のある通貨ペアがある方は、まずはデモ口座などでスワップポイントの付き方を観察してみるのも良いスタートになります。

